なぜ虹はいつも約42度なのか — 変分ではなく、一変数関数の極値問題として虹を解く
虹を見上げるとき、太陽・自分の目・虹の弧がつくる角度はいつもほぼ42度に固定されています。 これは偶然ではなく、水滴内での光の屈折と反射がつくる「偏角関数」が極値(停留点)を持つことの帰結です。
定式化
水滴に入射角 $i$ で入った光は、屈折率 $n$ の水中で角度 $r$ に屈折し($\sin i = n \sin r$)、 水滴内部で1回反射したのち再び屈折して外へ出ます。このとき光が入射方向からどれだけ曲げられたか(偏角)は、
※ 角度はすべて度数法で統一しています。
単一の入射角 $i$ に対して $D$ は一意に決まりますが、実際の太陽光はあらゆる $i$ で水滴に入射します。 肉眼で明るく見える角度は、$D(i)$ が最小(または最大)となり、近傍の光線が密集して重なり合う 停留点に対応します。
導出の骨格
水の屈折率 $n\approx1.33$ を代入すると $i\approx59.6^\circ$、$r\approx40.4^\circ$ が得られ、 このとき $D(i)\approx137.6^\circ$。観測者から見た虹の角度はその補角 $180^\circ-D\approx42^\circ$ となり、 実測値と一致します。