01
小論文とは何か
小論文は、与えられた問い(設問)に対して自分の立場を明確にし、根拠を挙げながら論理的に説明する文章である。感想文が「自分がどう感じたか」を中心に書くのに対し、小論文は「なぜそう考えるのか」を、読み手が納得できる形で示すことが求められる。
したがって書き始める前に、思いついた感想をそのまま並べるのではなく、「主張」と「その理由」をひとまずセットで用意しておくことが出発点になる。
02
基本の型:五つのパーツ
多くの小論文は、次の五つの要素を柱にして組み立てると筋の通った文章になりやすい。問題演習の解答例でも、同じ色でこの五つの要素を示しています。
1
主張(藍色)
問いに対する自分の立場を、書き出しでまずはっきり示す。読み手はここで論の方向性をつかむ。
2
根拠・理由(若竹色)
なぜそう考えるのか、主張を支える理由を説明する。「なんとなく」ではなく、因果関係を言葉にする。
3
具体例(山吹色)
理由を裏付ける具体的な事実・場面・経験を挙げる。抽象的な言葉だけで終わらせない。
4
反論への配慮(江戸紫)
反対意見や別の見方にもあえて触れ、それに答える。視野の広さと論の誠実さが伝わる。
5
結論(朱色)
本論をふまえて主張をもう一度まとめ、文章を締めくくる。
五つすべてを毎回律儀に使う必要はありません。字数が少ない設問では「反論への配慮」を省略することもあります。問題演習の解答例でも、字数に応じて使う要素が変わっています。
03
書き方 5ステップ
実際に書くときは、いきなり書き始めず、次の順序で準備すると迷いにくい。
-
設問を読み、条件を確認する
字数制限、指定されたテーマ、資料や引用が示されているかを確認する。読み違えると、この先の作業がすべて無駄になりかねない。
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主張を決める
賛成か反対か、あるいは第三の立場かを、一文で言えるようにする。ここが曖昧だと、文章全体の軸がぶれる。
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根拠と具体例を書き出す
主張を支える理由と、それを裏付ける具体的な事実・経験・データを、思いつく限りメモする。
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反論を想定し、先回りする
自分の主張に対してありそうな反対意見を一つ想定し、それにどう答えるかを考えておく。
-
配分を決めてから書く
主張→根拠→具体例→(反論への配慮)→結論の順に、大まかな字数の配分を決めてから書き始める。試験時間が60分なら、構成を考える時間に15分、書く時間に35分、見直しに10分、といった目安を持っておくと安心。
04
やりがちなNG集
採点者の印象を下げやすい、よくあるつまずきをまとめました。
- ✕一般論や感想で終わり、自分の意見(主張)が書かれていない
- ✕主張はあるが、理由が「なんとなく」「そう思うから」で終わっている
- ✕具体例がなく、抽象的な言葉だけで文章が進んでしまう
- ✕反対意見に一切触れず、独りよがりな印象になってしまう
- ✕「なので」「だと思う」など話し言葉やあいまいな言い切らない表現を使ってしまう
- ✕字数を大きく余らせる、あるいは制限を超えてしまう
準備ができたら、実際の設問で五つのパーツを組み立てる練習をしてみましょう。