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PART 3 ・ 第8章

BOOTHで売る

2026年11月時点の情報です
この章で考えること
  • 自分の作ったものに値段をつけるとは、どういうことか
  • 紹介のことばを、どうすれば自分のことばにできるか
  • 売り出したあと、買ってくれた人とどう向き合うか

ひとりでも、今日から売れる

本を出すには、出版社に企画を持ち込んで、印刷して、書店に並べてもらう。少し前まではそれが当たり前でした。いまは、PDFの本なら、自分で作ったその日のうちに売り出せます。

ヒトリキカクは、BOOTH(ブース)を使っています。イラストや手作りの品、デジタルの作品などを、個人が自分のお店を開いて売れるサービスです。PDFのようなダウンロードの商品も扱えます。

この章も第5章と同じく、あなた自身の手でやることが多い章です。お店を開く手続き、売上を受け取る口座の登録、商品の公開のボタンは、あなたが行います。AIには、決めることの相談と、文章や画像づくりを手伝ってもらいます。

手数料と手続きについて

BOOTHでお店を開くには、運営会社のアカウントが必要です。売れたときにかかる手数料や、売上を受け取る方法、税金の扱いは、変わることがあります。申し込む前に、BOOTHの公式の案内で確かめてください。口座の番号やログインのパスワードは、AIに見せません。

売り出す前に決めること

頼み方の例

このPDFの本をBOOTHで売りたいと思っています。 ・中身:英文法の基本25項目、112ページ、A4 ・読んでほしい人:英語をやり直したい大人 値段を決めるときに考えたほうがいいことを、一覧にしてください。 最後に決めるのは私なので、おすすめの金額は出さなくてかまいません。

商品名や値段は、AIに案を出してもらってもかまいません。けれど、最後に決めるのはあなたです。自分の名前で売るものだからです。

商品ページの材料をそろえる

BOOTHの商品ページには、主に次のものを載せます。

商品名何の本かが伝わる名前
画像表紙と、中身の見本を何枚か
紹介文どんな本か、誰に向けた本か、何が入っているか
値段決めた金額
ファイル売るPDFそのもの

紹介文をAIと書く

紹介文は、AIが得意な仕事のひとつです。ただし、本に入っていないことや、言い過ぎを書かせないように気をつけます。

頼み方の例

BOOTHの商品ページに載せる紹介文を書いてください。 ・最初の3行で、どんな本で、誰に向けたものかがわかるように ・中身(もくじ)と、ページ数・大きさ・ファイル形式を入れる ・「必ず話せるようになる」のような、言い切りや言い過ぎは書かない ・動作を確かめていない読み方(アプリなど)は「利用を想定」と書く 書いたら、本に入っていないことを書いていないか、自分で見直してください。

ヒトリキカクは、できた文章を声に出して読むようにしています。自分のことばとして言えるかどうかが、いちばんの確かめ方だと思うからです。

画像をAIと作る

商品ページでまず目に入るのは画像です。表紙だけでなく、中身のページの見本があると、買う人は安心できます。

画像も、プログラムで作ることができます。PDFのページを画像にして、商品ページに合った大きさに並べ、ひとこと説明を添える。そういうプログラムをAIに作ってもらえば、本を直したときにも、画像をすぐに作り直せます。

頼み方の例

BOOTHの商品ページ用に、正方形の画像を5枚作りたいです。 1枚目は表紙、2〜4枚目は中身の見本(PDFの5ページ、20ページ、100ページ)、5枚目は「この本について」の説明です。 本を直したときにも作り直せるように、画像を作るプログラムとして作ってください。

公開する

材料がそろったら、BOOTHの管理画面で商品を登録して、PDFのファイルを上げ、公開します。ここはあなたが操作します。

公開したら、自分で買う人になったつもりで商品ページを見てみます。スマホでも開いて確かめます。紹介文に誤字はないか。画像の順番はわかりやすいか。値段は合っているか。

発売したあとで直すとき

PDFの本のよいところは、発売したあとでも直せることです。誤字を見つけたとき、情報が古くなったときは、第7章のとおり原稿を直して組み直し、BOOTHの商品のファイルを新しいものに差し替えます。

BOOTHのダウンロード商品は、買った人が自分の購入履歴からファイルを受け取るしくみです。ファイルを差し替えれば、あとから受け取る人には新しい版が届きます。くわしいしくみは、BOOTHの案内で確かめてください。

頼み方の例

PDFを組み直しました。 前の版から何を直したかを、短い一覧にしてください。 BOOTHの紹介文に「更新のお知らせ」として載せたいので、買った人に伝わることばでお願いします。

本の最後の奥付に「第2版」「2026年11月更新」のように書いておくと、買った人が自分の持っている版を確かめられます。

お店とサイトをつなぐ

BOOTHに出しただけでは、第6章で見たように、なかなか見つけてもらえません。あなたのサイトに案内のページを作り、BOOTHの商品ページへのボタンを置いておきます。サイトから来た人が、そのまま買いに行けるようにするためです。SNSでの告知は、第12章でくわしく扱います。

ヒトリキカクの場合

ヒトリキカクのBOOTHのお店では、2026年10月に英文法の参考書「Grammar Note」を、続けて「冒険手帳 2027」を売り出しました。紹介文はAIと一緒に下書きし、自分で読み直して整えました。手帳の紹介文では、実際に試していないアプリについては「利用を想定」と書いています。商品ページの正方形の画像は、PDFのページから切り出すプログラムで作りました。

Grammar Noteは、発売の次の日に見出しの取り残しを直した版を作り、BOOTHのファイルを差し替えています。サイトの「Grammar Note」のページは、もともとWeb版の参考書でしたが、発売にあわせてPDF版の案内ページに作りかえました。

つまずきやすいところ

  • 紹介文で言い過ぎる。AIは前向きな文章を書きがちです。本に入っていないこと、確かめていないことは書きません。
  • ファイルの差し替えを忘れる。原稿とPDFを直しても、BOOTHのファイルを替えなければ、買う人には古い版が届きます。
  • 中身が見えない。表紙の画像だけでは、買う人は中身を想像できません。見本のページがあると、ぐっと伝わります。

あなたなら、どうする?

  1. いくらなら、あなたは納得して売り出せますか。その理由も考えてみてください。
  2. AIが書いた紹介文を、あなたは声に出して自分のことばとして言えますか。
  3. あなたの本を、いちばん最初に手に取ってほしいのは、どんな人ですか。

ヒトリキカクが大事にしたこと

正解ではなく、ひとつの例です。あなたのやり方と、くらべてみてください。

これで第3部「PDFの本を作って売る」はおしまいです。次の部では、iPhoneのアプリを作ったときのことを書きます。